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WBC

 今回も、WBCの続きを書きたいと思います。

まずはメジャー・リーグが開幕しましたが、大谷翔平選手の勢いが止まりません。WBCの最後にトラウト選手を三振に取って、雄たけびからガッツポーズに繋がった魔球スライダーである“スイーパー”を武器に、早くも3勝0敗で防御率0.69と向かうところ敵なしです。4月の段階で、すでに最優秀投手に与えられる“サイ・ヤング賞”の最有力候補に名前が挙がっています。打つ方に関しては、前回触れましたように“大谷シフト”が禁止されたことから、打率は間違いなく去年を上回ります。怪我なくシーズンを送れば、MVPも夢ではありませんね。最近、大谷翔平選手がWBCで使用したロッカーのネームプレートがオークションに出され、1554万円という破格の値段で落札されました。ここまでくると、“神様・仏様・大谷様”とでも言うべきでしょうか?2022年の新語・流行語大賞に選ばれたヤクルトの“村神様”は、現在他球団の厳しいマークで不振にあえいでいますが、大谷選手にスランプの心配はいらないようです。

 日本の4番を担った吉田正尚選手、ボストンレッド・ソックスと5年総額126億円という巨額の契約を結んで周囲を驚かせましたが、WBCでその実力をまざまざと見せつけました。吉田選手はボディービルダーかと思うほど筋骨隆々ですが、かつてのイチロー選手のように選球眼がずば抜けていいのです。ボール球を空振りする確率が低いので、彼もきっと活躍してくれるでしょう。

 選球眼がいいといえばこの選手、一躍日本人の心を虜にしたラーズ・ヌートバー選手です。ガッツあふれるファインプレーや、ヒットの後の“ペッパーミル”ポーズに甘いマスク、

試合前の円陣で覚えたての日本語で『がんばりまっさー、さあ行こう!』と叫んだ場面は、チームのみならず日本を1つにまとめた名場面でしたね。彼の日本名が、“榎田 達治”であることを、皆さんは知っていますか?母方のおじいちゃんの名前そのものです。母親の久美子さんは埼玉県東松山市の出身ですが、元ソフトボール選手だったそうです。私は順天堂大学病院に勤務しているときに、東松山市の先輩のクリニックまでお手伝いに行っておりましたので、明るいキャラクターの久美子さんにも親しみを感じてしまいました。怪我で出遅れたヌートバー選手は、セントルイス・カージナルスの1番バッターで復帰しています。現在打率は2割と低迷していますが、出塁率は4割とずば抜けた選球眼でヒットと同じだけのフォアボールを獲得しているのです。

 最後に。ここは愛知県ですから、中日ドラゴンズに敬意を表して高橋 宏斗投手について書かないといけないですよね。彼は尾張旭市出身で、中京大中京高校のエースにして世代No.1のピッチャーと言われていました。彼を一躍有名にしたのが、2019年の明治神宮大会でした。彼はこの大会で優勝ピッチャーになったのですが、明徳義塾(高知)戦では10奪三振を記録し、百戦錬磨の馬淵監督をして、『直球は、松坂 大輔以上』と言わしめました。

彼は侍ジャパンに最年少ピッチャーで選出されましたが、MVP三度のマイク・トラウト主将から得意のスプリットで三振を奪取しましたね。まさに、中日ドラゴンズの至宝と言っても過言ではありません。

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