藤沢医院

藤沢医院通信blog

明けましておめでとうございます

 皆さん、明けましておめでとうございます。今年も藤沢医院と藤沢医院通信を、何卒よろしくお願い申し上げます。

 さて、年始の話題はやっぱり『箱根駅伝』についてですが、最初に皆さんに謝らないといけません。我が順天堂の大エースである三浦龍司君ですが、“今後2区や5区などのエース区間を走ることはないでしょう”と書いたにもかかわらず、今回彼は2区を走りました。皆さん、うそをついてごめんなさい・・・。実は走った後の三浦君のインタビューで、彼は2週間前に長門監督から“2区を走ってほしい”とお願いされて実現したことがわかりました。これは、通常ではあり得ないほど一大事です。2区は最後の3kmが地獄のような上り坂で、各校のエースが数か月あるいは1年前から準備をしてやっと走ることができるコースです。おまけに1区の選手が区間18位の3分遅れと大ブレーキになったことも、彼には大きなプレッシャーとなってのしかかりました。その中で区間11位は、とても立派な成績だと思います。この穴埋めを三浦君が背負ったからこそ、最終的には総合成績2位で箱根を終えることができました。

 原監督が率いる青山学院大学は、2位の順天堂に10分以上の差をつける圧勝で、新記録のおまけまでつきました。“あっぱれ”という言葉しか浮かんできません。一方、優勝候補筆頭の駒澤大学は、3位の結果に終わりました。ここで、皆さんに1位で走ることがいかに重要であるかを、今回のレースからお話したいと思います。1位で走る選手、よくテレビに映りますよね?これは、解説の渡辺康幸さんが乗る通称“1号車”が、選手の前を必ず先導するからです。この大型車、実は向かい風に対して“風よけ”になってくれるんです。それと視聴率20%以上のお化け番組である『箱根駅伝』に、自分の走っている姿が全国ネットで放送されるのです。選手にとって、こんなにアドレナリンが出て気持ち良く走れるお披露目なんてありません。一方前を追う順天堂や駒澤大学は、風よけになる2号車が常に前にいるわけではなく、しかも多少の無理を承知で前を追わないといけません。駒澤大学の場合8区に大砲の鈴木芽吹選手を配置しましたが、無理がたたって故障上がりの左足を再び痛めてしまい、ここでほぼ終戦になってしまいました。また、皆さんに注目してくださいと書きました東京国際大学のイエゴン・ヴィンセント選手も、途中で左足を痛めてしまい自らの記録から3分以上も遅れてしまいました。

 箱根駅伝は、前にも書いたことがありますが、とても過酷なスポーツです。20㎞以上を走る学生をお正月に10人揃えることは、並大抵のことではありません。今回の青山学院大学の結果は、数年は青山の天下が続くのではないかと思うくらいインパクトの大きいものでした。しかし、学生スポーツはそんなにうまく物事は運びません。今から宣言しますが、来年のお正月を皆さん楽しみにお待ちください。我が順天堂が王者の青山と強敵の駒澤大学を破る道、それは往路優勝で2分以上の差をつけることです。その可能性があるメンバーが残ります。もっと言いますと、今年山登りの5区を走った四釜(しかま)選手の名前を覚えておいてください。彼が今年なれなかった新“山の神”に来年なれれば、長門監督と初代“山の神”の今井正人選手以来成し遂げていない16年ぶりの優勝が見えてくると思います。

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