令和最初の国賓
令和最初の国賓としてドナルド・トランプ大統領夫妻が4日間来日されました。下世話な話ですが、“国賓”に対してはその滞在費は全て日本政府が支払うことになります。先月渡米した安倍総理大臣が、今回の訪問に対してトランプ大統領から質問された際に、日本人にとってはスーパーボールの100倍大事な行事だと答えました。スーパーボールと言えば、アメリカのプロフットボールの頂点を決める試合で毎年1月末に開催されますが、アメリカ人にとってはプロスポーツの頂点と言えるイベントです。この言葉を聞いたトランプ大統領は、さぞご満悦だったことでしょう。
日本訪問翌日の日曜日は、安倍首相のスポーツ接待に終始しました。朝から千葉県のゴルフ場で青木 功プロも交えて16ホールをラウンドしました。なぜ18ホールではなかったのか?それはトランプ大統領を乗せるヘリコプターの離発着地点を確保するために2ホールをつぶしたからです。トランプ大統領のゴルフ好きは有名ですが、ゴルフのハンディキャップが2と言いますから、アマチュアとしては相当な腕前です。さすが、自国でタイガーウッズとプライべ―トでラウンドするだけのことはあります。因みにトランプ・安倍両首脳のスコアはトップシークレットとのことです。
夕方からは両国国技館で大相撲観戦でしたね。これはプロレスなどの格闘技好きなトランプ大統領に、安倍首相がお勧めして実現しました。大統領は、優勝力士に表彰状を渡すために「朝乃山 英樹」の発音を裏で何度も練習したそうです。また、高さ137cm、重さ30kgもあるアメリカ大統領杯を親方の助けも借りて朝乃山に渡したのですが、“俺は1人で渡せるぞ!”とばかりに親方の肩を押したのは面白かったですね。因みに土俵上の女人禁制は有名な話ですが、革靴も厳禁とのことで両首脳はスリッパに履き替えて土俵に上がったことを皆さんはご存知でしたか?
アメリカ大統領の大相撲観戦は初めてのことでしたが、アメリカ人と大相撲の最初の関わりは1854年に遡ります。いわゆる『黒船』に乗って来日したペリー提督一行は、横浜で力士に遭遇しています。当時無敵の大関と言われた小柳が、アメリカ人水夫3人を同時に相手して倒したため拍手喝采を浴びたという記録がいくつか残っています。また、アメリカ大統領との初遭遇は1907年に遡ります。当時の横綱:常陸山(茨城県出身、1874-1922年)は3人の弟子を引き連れてアメリカに渡り、セオドア・ルーズベルト大統領と会見した後にホワイトハウスで横綱土俵入りを披露しました。また、ニューヨークでは当時世界一の怪力と言われたアレキサンダーと力くらべをして引き分けたのは、有名な話のようです。
私も大相撲は大好きで、御ひいきは貴乃花(父)、千代の富士、貴乃花(息子)でした。
大学病院に勤務していた関係で、貴乃花親方(息子)と河野景子さんとは面識があり、親方と熱血ラグビードラマの“スクールウォーズ”について語り合ったのは、今となってはいい思い出です。