過去最強の日本野球チーム
今回は、皆さんも感動したでしょうWBC(ワールドベースボールクラシック)について、書きます。まるで“マンガの世界”のような感動的な結末でしたね。私は、『過去最強の日本野球チーム』と以前に表現しましたが、まさにその通りのチームでした。これは、栗山監督だからこそ結成できたチームでした。まずは、大谷翔平選手。彼は、メジャーリーグに羽ばたく前に5年間、日本ハムファイターズで栗山監督が手塩にかけて育てた選手です。外野は、『投手に専念させろ』とか『打者に専念させるべきだ』とかいろいろ言っていましたが、栗山監督は投手としても打者としても過去最高の選手であるという気持ちが揺らぐことはなく、今回の大会でもMVP選出というかたちで証明してみせました。野球王国であるアメリカにおいても、スポーツ専門局「ESPN」が最新のメジャーリーガートップ100を発表し、1位に大谷翔平、2位にマイク・トラウトが選出されました。決勝戦において、両国国旗を持って先頭で現れた両選手であり、最後の対決を演出した二人です。マイク・トラウトはアメリカの主将であり、過去にMVPを3度獲得したヒーローです。今回のWBCでは早々に参加を表明して、アメリカ史上最強の打者を集結させた張本人です。アメリカの決勝戦のメンバーの年俸は、1番から7番まで26~48億円という破格の数字をみても、その本気度が伺えました。
決戦前の大谷選手の声掛けが、また粋なものでした。『みんなの憧れの選手が複数出ていますが、今日だけは憧れるのをやめましょう。憧れを持ったら、勝てません。今日は、勝つことだけを考えましょう。』そして、以前から大谷選手を胴上げ投手として考えていた栗山監督の考えに野球の神様が応えるかたちで、大谷選手が所属するエンゼルスで“兄貴”と慕うトラウト選手との対決が実現したのです。大谷投手の最後の気迫の6球を、最強バッターのトラウト選手はバットに当てるとすらできませんでした。最後のスライダー(横に曲がる球筋)は、140kmで43cm横に曲がったとのこと。ベースの横幅が43.2cmですから、内側いっぱいから外側いっぱいまで曲がったわけです。これは、トラウト選手はおろか誰も打てなかったと思います。まさに“マンガの世界”を実際に体現した瞬間でした。“弟分” に負けた瞬間のとても悔しそうなトラウト選手の顔が忘れられません。彼は『第一ラウンドは、翔平の勝ち』と、3年後の対戦を心待ちにしているようです。
栗山監督が日本ハムの監督に就任するのと入れ違いでメジャーリーガーになったダルビッシュ投手ですが、今回のメンバーをまとめ上げた“立役者”だったと言えます。宮崎合宿から参加した彼は、話すのも恐れ多いと思われがちな若手選手に自ら話しかけ、投手に対しては惜しげもなく七色の変化球の投げ方を伝授しました。のちのインタビューで栗山監督は、ダルビッシュの投球が好調でなかった理由は、若手投手にアメリカバッターの攻め方に関して一生懸命伝授していたためだと明かしています。所属球団のオーナーから、42歳まで契約延長を提示されたダルビッシュ投手ですが、大谷選手と双璧の“日本の至宝”と言えますよね。
大活躍のヌートバー選手、吉田正尚選手、準決勝・決勝で打った村上選手、骨折しても守り抜いた源田選手・・・・・・、うーーーん、書き足りない!