藤沢医院

消化器内科gastroenterology

経鼻および経口上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)・下部消化管レントゲン検査(大腸レントゲン)

上部内視鏡で観察可能なのは咽・喉頭、食道や胃・十二指腸です。
胃カメラを使えば、バリウムによる胃部レントゲン検査(胃透視)では見つからなかったような小さな病変を早期発見することができます。
当院では患者様の負担を少しでも減らすために、極細胃カメラを導入しています。太さは約5mm程度と「うどん」と同じくらいの細さのものとなっています。これだけ細いとほとんど咽頭反射は起こらず、口から胃カメラを飲んだとしても、ほとんど苦痛はありません。

経鼻及び経口上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

ピロリ菌の検査と除菌

がんのなかでも日本人に最も多い胃がんの患者は、約12万人とされ、年間約4万人が亡くなっていることをご存知でしょうか?
ピロリ菌は、胃の粘膜に生息しているらせん形をした悪い菌で、主に胃や十二指腸などの病気の原因になります。
このピロリ菌が、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎、胃がん、さらには全身的な病気などを引き起こすおそれがあることが明らかになってきました。
胃や十二指腸潰瘍の経験がある方や、再発をくりかえす方、胃炎の方、胃MALTリンパ腫の方や特発性血小板減少性紫斑病(ITP)の方、早期胃がんの内視鏡的治療を受けた後の方は、健康保険で検査を受けることができます。
ピロリ菌は薬で除菌が可能です。早期発見と除菌が大事にいたらない肝となりますので、早めの受診を心がけましょう。

ピロリ菌の検査と除菌

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)でわかる病気

病名
咽頭がん、喉頭がん
食道がん、食道静脈瘤、逆流性食道炎
胃がん、胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍、胃炎、胃潰瘍、ピロリ菌感染症
十二指腸
十二指腸潰瘍、十二指腸ポリープ、乳頭部腫瘍

下部消化管レントゲン検査(大腸レントゲン)

大腸(直腸・結腸)に造影剤を注入し、X線撮影をして詳しく調べる検査のことで、下部消化管X線検査ともいいます。大腸がんは早期に発見、治療すれば経過が良好なことが多いため、近年では症状がなくても、積極的に下部消化管検査が行われるようになりました。

大腸がんの症状は、血便や便通異常、腹痛などです。とくに血便は重要で、肉眼で分かる血便や、便潜血反応で初めて分かる見えない血便まであります。

大腸レントゲンでは大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸結核、大腸憩室、虚血性腸炎などの病気がわかります。

下部消化管レントゲン検査(大腸レントゲン)

腹部超音波

多くの臓器を調べられる腹部超音波検査のことです。

この検査で調べられる臓器は多岐に及び、肝臓、胆嚢、腎臓、膵臓、脾臓、膀胱、前立腺、さらに子宮や卵巣が対象となります。

中でも胆石、肝臓がんの発見に有用です。胆石は症状を認めずに、検診ではじめて指摘される場合も多く、保有者の約10%は生涯、無症状で経過するといわれています。

C型肝炎ウイルスが原因となっている慢性肝炎は、肝硬変や肝臓がんに移行する確率が高いため、定期的な検査で早期の変化をとらえるために、この検査が頻用されています。

また、最近では脂肪肝から肝臓がんを発症する患者様が増えています。この脂肪肝を診断する上で腹部エコーは有用な検査です。

腹部超音波

その背中の痛み、放っておいて大丈夫ですか?

胆石の初期症状として、背中に違和感を覚えることがあります。また、脂っこいものを食べた数時間後に、右上のお腹に不快感を覚えたり軽い痛みが出たりします。みぞおちの辺りに不快感を覚えることもあります。痛みも気になるほどではなく、しばらくすると楽になりますが、発熱を伴う場合は胆嚢炎や胆管炎の場合もあり、注意が必要です。

胆石症は、発作の間隔には個人差があり、「1ヶ月に数回」や「数年に1回」など様々です。大きな痛みだけでなく、放っておくと胆嚢炎や胆嚢がんを合併する可能性もあるので、早めに治療することが望ましいです。

また、胆嚢がん患者の7~9割が胆石症を合併するなど、2つの病気の関連性の高さが注目されています。

他にも背中の真ん中の痛みには膵炎や、膵臓がんが原因となっているケースがあり、背中の左右の痛みには腎結石や、腎盂腎炎(じんうじんえん)が原因となっているケースがあります。いずれも、検査で早期発見ができれば早期治療が行えます。

その背中の痛み、放っておいて大丈夫ですか?
エコーで発見した胆石

腹部エコーでわかる病気

肝臓
肝臓腫瘍、肝臓がん、血管腫、転移性腫瘍、肝のう胞、肝実質性病変、肝硬変、慢性肝炎、うっ血肝、脂肪肝
胆嚢
胆嚢炎、胆嚢結石、胆嚢ポリープ、胆嚢がん、胆嚢腺筋症
総胆管
総胆管結石、総胆管腫瘍(がん)、総胆管のう腫症
膵臓
膵腫瘍性疾患、膵臓がん、仮性膵のう胞、急性膵炎、慢性膵炎、腫瘤形成性膵炎、膵石、閉塞性黄疸、膵頭部がん、胆管がん、総胆管結石、肝門部リンパ節転移、ファーター乳頭部がん
腎臓
腎結石、腎腫瘍、腎がん、過誤腫(血管筋脂肪腫)、のう胞、多発のう胞腎、炎症、水腎症、腎盂腎炎、腎結核、腎膿瘍、代謝性病変、痛風腎、糖尿病性腎症、遊走腎、馬蹄腎、重複腎盂に伴う重複、腎血管奇形、線維筋性過形成、ナッツクラッカー症候群
脾臓
脾腫、脾破裂(外傷に伴う)、脾梗塞、脾膿瘍、脾腫瘍(悪性リンパ腫など)
子宮
子宮筋腫、子宮がん、妊娠、子宮外妊娠、子宮内膜症、子宮脱(子宮の位置異常)
膀胱
膀胱腫瘍、膀胱がん、ポリープ
虫垂
虫垂炎、虫垂周囲膿瘍、虫垂腫瘍