藤沢医院

藤沢医院通信blog

多くの人が悩む“痔”について

今回は、日本人の多くがお悩みの“痔”について書きます。痔核は肛門周辺の血管が腫れて隆起する状態であり、座り続ける生活や便秘、妊娠などが引き金となることが多いです。痔核は主に2種類あります。
・内痔核:肛門の内側に発生し、痛みを伴わないことが多いですが、出血が見られることがあります。
・外痔核:肛門の外側に発生し、痛みや腫れが特徴です。
痔核の治療には、生活習慣の改善、薬物療法、外科的手術などのいくつかの方法があります。初期の段階であれば、食物繊維の摂取や適度な運動、便秘の予防が効果的な改善策になります。重度の場合は、専門医の治療が必要です。
皆さまご存知の通り、若手看護師および事務方の入職により、痔核の注射による治療を開始する体制が整いましたので、新たにジオン注(アルタ療法)治療を開始します。

ジオン注とは
ジオン注(アルタ療法)は、痔核の治療に使用される注射薬で、硬化療法と呼ばれる治療法の一つです。この治療法は、痔核を縮小させる効果があり、手術を必要としない点で患者にとって負担が少ない特徴を持っています。肛門外へ飛び出す内痔核に適応があります。

ジオン注の成分と作用
・アルミニウムカリウム硫酸:硬化作用と止血効果を持つ。
・タンニン酸:炎症を抑え、肛門組織を安定化。
これらの成分が相互に作用し、痔核を収縮させる効果を発揮します。

治療の手順
ジオン注は、痔核の内部に直接注射することで効果を発揮します。以下は、治療過程です。
・診察と痔核の確認
・局所麻酔の施行
・ジオン注の注射

経過観察
治療は外来で可能であり、時間も比較的短くて済む(30分程度)のがメリットです。
・ジオン注の副作用と注意点
・ジオン注は比較的安全性の高い治療法ですが、以下の副作用が起こる可能性があります:

軽度の痛みや腫れ
・一時的な出血
・アレルギー反応(まれ)
治療後は医師の指示に従い、安静を保つことが重要です。お悩みの方は、ご相談ください。

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