ワールドカップのカタール大会
今回は、サッカーワールドカップのカタール大会について書きます。
初戦のドイツ戦ですが、優勝4回の強豪国を相手に、なんと2対1で逆転勝利を収めたのです。ワールドカップにおける日本の逆転勝利は、初めてなんだそうです。観戦された方はとても興奮したと思いますが、前半と後半の戦い方が全く異なる永久的に語り継がれるであろう歴史的な一戦でした。この試合の一番の功労者は、やはり森保監督です。私はカタールに入ってからドイツ戦までチームを追ったチームカメラの撮影ビデオをYouTubeで観たのですが、森保監督は試合前のミーティングで、「前半0-1で負けていても、後半はシステムを換えて点を取りにいくから。」とこの展開を予想して、なんとそれを見事に実行したのです。今までの大会では、1試合の交代人数は3人までに制限されていましたが、今大会から5人まで変更が可能になったため、後半に投入した超攻撃型の5人の選手が全て活躍してあのドイツから2点をもぎ取ったのです。普通に考えるとこの試合の立役者は、ゴールを決めた堂安選手や三重県出身の浅野選手になるのですが、私の考えは違います。私が推すMVPは、ゴールキーパーの権田選手です。権田選手は、相手との接触プレーでPKを取られて先取点を献上しましたが、なんと18秒間で4回のシュートを止めるという離れ業で前半ドイツの2点目を防ぎ、ゴールを守り切ったのです。この2点目があれば、ドイツ戦に勝つことはほぼ不可能であったと思われます。後半の日本の怒涛の攻撃ばかりが演出されますが、この試合のポイントは攻められ続けた前半を1点でしのいだことにあるのです。
私は大学時代にラグビーをやっておりましたが、チームのスローガンは、「守りを固めて勝つ!」でした。そのため練習の7割は守りに割かれ、結果として私の得意プレーは、ボールを持って攻めてくる相手を倒す「タックル」になったのです。私にボールを持って相手をかわして走るセンスが無かったとも言えますが・・・。ですから、チームスポーツにおいて、私は守り勝つスタイルが大好きなのです。ちなみにプロ野球は、父の影響で大の巨人ファン
(子供のときは、周りがみんな中日ファンで言えなかった)ですが、8年間の指揮で4度もリーグ制覇した落合中日野球は好きなんです。落合さんの「点を取られなければ負けない」という単純な理論は、その時代の投手王国と鉄壁の守備を築きましたよね。その裏で、シーズン前にどのチームにも負けないくらいの地道な守備練習をこなして、井端・荒木などの名選手が育ったのだと思います。
話が脱線してしまいました。サッカーに話題を戻しましょう。日曜日のコスタリカ戦、とても残念でしたね。なんとコスタリカは、後半に放ったたった1本のシュートが、決勝ゴールになってしまいました。日本はというと、十数本放ったシュートが1本も入らず・・・。
この試合の後、私はふて寝してしまいました。朝起きると、スペイン対ドイツは1対1で引き分けたとのこと。したがって、どのチームにも先に進む可能性が残されたわけです。ということは、最終のスペイン戦も相手は勝つ気で挑んできます。この記事を皆さんが読まれている頃には結果が出ているのですが、1ついいデータを挙げるとすれば、日本は初戦に勝つか引き分けたときは、100%の確率でグループリーグを突破しています。スペインとの戦いで「守り勝つ」を是非とも実現してほしいものです。