藤沢医院

藤沢医院通信blog

新型コロナウイルスのワクチン接種事業

 今回は、東浦町で順調に進んでいる新型コロナウイルスのワクチン接種事業について書きたいと思います。5月26日現在65歳以上の中で約7000人が1回目ないしは2回目のワクチン接種を済ませており、これは各自治体の中でもかなり早いペースで進んでいるようです。

5月1日の初日は雷雨で気温も下がる中、接種に来られた方や付き添いの方が多数会場の外でお待ちになられたのを見て不安のほうが大きくなりましたが、皆様のご協力のおかげで1度の救急対応を行うこともなく粛々と進んでおります。

 当院でも患者さんに接種当日の状況や副反応についてお聞きしておりますが、初期の段階で「会場を後にするまで2時間以上かかった」とのご意見を多く聞きましたが、最近では「1時間で終わった」とのご意見が多くなりました。1回目の接種後の副反応に関しましては、「接種部位の痛み」が圧倒的に多く、2~3割の方に「2日間ほど腕が上がりにくかった」とお聞きしましたが、発熱した方はあまりいらっしゃいませんでした。進行が速くなった一番の大きな要因は、我々医師を含む全てのスタッフがこの集団接種の流れを把握したことだと思います。また接種を終えた方がこれから接種に行く方に対して、会場の流れをお伝えしてくれていることも相乗効果になっているのでしょう。

 東浦町にとって1つ嬉しい誤算を挙げるとすれば、“接種控え”や“様子見”と考えておられた方々が、周りの様子を見聞きして希望者が予想以上に増えていることです。東浦町では、当初の試算で町内の65歳以上の人口12,813人のうち8,000人(62%強)程度の接種を見込んでいたのですが、現在の予約は約90%(11,000人)に達する勢いだそうです。したがって私たち医師団も6月末で終了するはずであった予定が、7月中旬以降まで延長される勢いです。

 因みに私は5月12日に2回目のワクチン接種を終えましたので、時期的にはしっかりと抗体がつくられた頃になると思われます。皆さんが最も心配しておられる副反応ですが、私は接種部位の軽い痛みのみで腕が上がりにくいということもありませんでした。ただしこれは“秘密”ですが、接種の翌日は2回とも“寝坊”してしまいました。よく寝る子(いや、おじさんですね)は、寝ている間に免疫反応が活性化しているのかもしれません(笑)。

 皆さんには藤沢医院通信の4月号でも触れましたが、2回目の接種後のほうが“発熱”や“だるさ”を認める割合が多くなりますので、なるべく安静に過ごすことをお勧めします。テレビでも広報していますが、基本的にこれらの副反応は数日ないし1週間以内に軽快すると言われています。ただしどうにも副反応が辛いときは、お電話してください。

 16~65歳(東浦町の人口で30,223人)の方々は、どのような形で接種を進めていくのか現在東浦町と医師団で協議中です。早く接種したいと思っておられる方が、たくさんいらっしゃると思いますが、今しばらくお待ちください。予約方法や登録に関して、解決しなければいけない点がいくつかあります。できるだけ早くかつ安全にこの事業を進めるために、私も可能な限りの協力をしていきたいと考えております。

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