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大谷翔平選手のすごさ

 今回は、改めて“大谷翔平”選手のすごさについて、考えてみたいと思います。
昨日“プレミア12(世界のトップ12か国で争うプロ野球の大会)が終わりましたが、日本は決勝戦で台湾にまさかの4-0で完封負けを喫してしまいました。井端監督は、『選手たちはよくやった。』と褒めていましたが、あの試合は勝たなければいけない試合でした。選ばれた選手たちは、次のWBCを背負うであろうメンバーでしたが、やはり2023年WBCの優勝を勝ち取った侍と比較すると、千両役者が違ったと言わざるを得ません。
 昨年のWBCで、皆さんが一番記憶に残っているシーン。それは、何と言ってもアメリカとの決勝戦で最終回に大谷選手がマウンドに上がり、アメリカのキャプテンであり、大谷選手が“兄貴”と慕うマイク・トラウト選手から43㎝も曲がったスイーパー(スライダー)で三振を取り、日本の優勝が決定したシーンでしょう。しかし、私が思うに最も印象的だった試合は、準決勝のメキシコ戦です。最終回の攻撃開始時点で、日本は5-4で負けていました。大会を通じて、たった一度だけ日本国民の誰もが一度は負けを覚悟したはずです。先頭打者の大谷選手は、『俺が絶対打つから、みんなも続け!』と言ってバッターボックスに向かったのです。野球は、10回バッターボックスに立って3回ヒットを打てば優秀なバッターとして認められる世界です。こんなことを言ってそれを実現できるのは、世界中に大谷選手くらいしかいないでしょう。結果として初球を振りぬいて2塁打で出塁した大谷選手は、2塁ベース上で両手を何度も振り上げて、『どうだ見たか、俺に続け!!』とベンチに向かって仲間を鼓舞したのです。その後吉田選手がフォアボールで出塁、そしてテレビのコマーシャルでもよく見る村上選手のサヨナラ2塁打に繋がっていったのです。
 WBC後の討論会で、大谷選手から“師匠”と呼ばれているソフトバンクの近藤健介選手が残したコメントが忘れられません。因みに近藤選手は、今年圧倒的な数字で首位打者と最高出塁率を獲得しましたが、現在の日本プロ野球の中で“最もヒットを打つのが上手なバッター”だと思います。司会者から『大谷選手はどんな人ですか?』と聞かれて、彼は『大谷君は、ドラえもんに出てくる“ジャイアン”』と答えたのです。これを聞いたときに私は“えっ、ジャイアン?”と思ったのですが、メキシコ戦を思い出して、彼は“ガキ大将的なリーダー”だと腑に落ちたのです。
 今回のプレミア12では、日本シリーズで優勝した横浜DeNAベイスターズの牧秀悟選手がキャプテンを務めましたが、メジャー・リーグで2年連続MVPの大谷選手と比較しては可哀想ですよね。今年54本塁打+59盗塁という誰も成し遂げたことのない記録を打ち立てた大谷選手。私が言うのもなんですが、彼は素質だけで野球をやっている人ではありません。間違いなく“努力の人”です。盗塁に関しては、オフシーズンにゴムチューブを腰に巻いて短距離走を繰り返し、1塁からリードしたときの足の向きを変え、2塁で最もタッチされにくい場所にスライディングする練習を重ねました。試合中は、iPADでずっと相手ピッチャーの投球やけん制のフォームを繰り返し見ながら研究しているのです。バッティングに関して言えば・・・・。
やっぱり、大谷選手に関しては1記事では書ききれません!

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