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令和初のお正月

 あけましておめでとうございます。令和初のお正月を、皆さんはどのようにお過ごしになられたでしょうか?

 さて、新年初めの記事は今やお正月のスポーツの代名詞であり私が愛してやまない“箱根駅伝”について書きます。まずは青山学院大学の返り咲き優勝、おめでとうございます。原監督は前回優勝を逃した後に「テレビに出すぎだ!」とかなり叩かれましたが、見事な往路・総合優勝でした。下馬評では前回優勝の東海大学が圧倒的有利と思われていましたが、これを覆したのは“あっぱれ”です。

 今大会で一番驚いたことは、10区間中7区間で新記録が出たことです。そこで話題となったのが、選手が履いていた靴です。皆さんは選手の靴の色が、ピンクや左右色違いの色が多かったのに気付いたでしょうか?なんと今回走った選手の約8割が、ナイキ製の厚底シューズを履いていたのです。このシューズは、前への推進力を得られ足への負担を減らすことができるカーボンファイバープレートが挿入されているとのことです。要するに今までの1歩が数十cm伸び、なおかつ後半の疲れも軽減してくれる魔法のシューズなのです。ただし、全員がこのシューズの恩恵を受けているわけではありません。このシューズを履いて走りこなすことができる選手にだけ“魔法の靴”になるのです。わかりやすく言うと、ゴルフのドライバーはどんどん飛ぶように進化を続けていますが、これを使いこなした人だけが恩恵を受けるのと同じ理論ですね。

 原監督は去年敗れてから、世間に叩かれてもテレビに出続けることをやめませんでした。監督は「私がいなくても、自分たちで考えて練習メニューを組む、何が足りないのか、どこを強化したらいいのかを考える集団」を作りたかったと言っていました。今回のチームの中心である4年生は、いっぱい原監督に叱られたそうです。また、新チームができる前に何人もの4年生がチームを去ったそうです。しかし、“臥薪嘗胆”で1年間頑張った4年生を中心にチームがまとまった結果、自力で勝ると言われた東海大学を打ち破ったのです。私も原監督が駅伝以外の内容でテレビに出てくるのは好きではありませんでしたが、学生中心のいいチーム作りをしていること、日本の将来の陸上競技の行く末を心配していることなど共感できる部分が多々あることに気が付きました。

 さて国立大学として唯一久しぶりに出場権を得た筑波大学ですが、今回9区を走った川瀬宙夢(ひろむ)選手を皆さんはご存知でしょうか?彼はなんと医学部の5年生で、しかも刈谷市が実家で刈谷高校出身のエリートなんです。私からすれば、医学部5年生の実習と勉強をしながら長距離を走るなんて考えられません。しかも往路のエース区間と言われる9区を走り、なおかつ23kmを1時間11分5秒という医学部生としては考えられない時間で走り切ったのです。因みに私が応援する順天堂大学4年生の高林君は、4年間走ることに没頭して1時間11分20秒で彼に負けたわけです。いかに川瀬君がすごいかわかりますよね。将来はスポーツドクターを目指すとのこと、頑張ってほしいものです。

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